こんにちは。今回のテーマは「親知らず」です!
歯医者でよく指摘される「親知らず」。友達がこないだ抜いていた「親知らず」。お目にかかることは多い歯医者関連ワードだと思います。ということで、この親知らずについて解説していこうと思います。
このテーマの記事を読んでいただければ親知らずに関しての知識が深まり、かかりつけの歯医者の話がきっとよくわかるようになると思います!
それでは見ていきましょう!
では、まず親知らずって何ってところから見ていきましょう。
親知らずというのは、専門用語では「第3大臼歯」と呼ばれます。その名の通り、3番目の大臼歯、つまり奥歯ということです。ヒトの歯は上下左右それぞれに前歯が3本、小臼歯と呼ばれる前歯と奥歯の中間種のような歯が2本、奥歯が2本の計7本が生えています(つまり全部で7*4=28本ですね!)。
ですが、ヒトによってはこの2本の奥歯の奥にもう一本歯が存在するのです。これが親知らず、第3大臼歯となります。
これが口の中のレントゲンです。
数えていくと、上下左右とも8本の歯が生えていますね。ということで、この方は上下左右ともに親知らずが生えているということになります。親知らずという名前はついていますが、結局1本の歯であることに変わりありません。ですので、しっかり硬いですし、むし歯にもなります。
では、次に親知らずの何が悪いのかを説明します。
だんだん親って字がゲシュタルト崩壊してきました。
こちらのレントゲンを見てください。
先ほどのレントゲンとは少し様子が違いますね。何が違うのかというと親知らずの向きです。
親知らずが存在するかどうかは完全にランダムです。顎が小さい人にも親知らずが存在することはよくあります。そのような方の場合、親知らずがまっすぐ生えるスペースが口の中にありませんから、このようないびつな方向を向いてしまうのです。このような向きで生えている場合、さまざまな弊害があります。
まずはむし歯のリスク。
このような方向を向いている場合、口の中でこの部分を見ると、以下の図のようになっている場合があります。
いわゆる「半埋伏」と呼ばれるパターンです。親知らずが半分埋まっていて一部分のみが口の中に出ている状態を指します。
こうなると図でマークしてある部分が非常に磨きづらく、むし歯のリスクが上がります。むし歯ができやすくなるという意味で、よくない親知らずといえますね。
次に、歯並びに関するリスク。
横を向いている親知らずが、生えてこようとした場合はどうでしょう。手前の歯を押しますね。手前の歯が押されたらどうでしょう。さらに手前の歯を押しますね。ではその手前の歯が…(以下、無限ループ)
ということで、ドミノ倒し的なイメージで歯並びが崩れることがあるのです。
逆に言うと、周りの歯や組織に害を及ぼさなければ、悪い親知らずとは言えないということになりますね。
では、どのような場合に親知らずを抜くべきかということをご説明します。
まずは、親知らず自体がむし歯になって痛みが出ている場合です。
痛みの原因が親知らずのむし歯の場合は、その原因を取り除くほかありませんから、親知らずを抜くことが適切と思われます。
次に、矯正治療を行う場合です。歯を並べるためにスペースを確保したり、前述のドミノ倒しを防止するために抜く場合があります。
親知らずが半分埋まっていて手前の歯が磨きにくくなっている場合はケースバイケースですね。
症状がそれだけなのであれば、無理に抜く必要はありません。自分でしっかり磨いて定期検診も受けてむし歯になることを予防できていれば、それで十分といえますね。逆に細かく日々ブラッシングすることが大変だという場合は、抜いてしまってメンテナンスしやすくしてしまうというのも選択肢となります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
以下、本記事のまとめです。
- 親知らずは3番目の奥歯であり、存在するかどうかは個人によって違う。
- 親知らずも一本の歯であることは変わりないので、掃除が行き届かなければむし歯になる可能性がある
- 抜くべきかどうかは親知らずそのものやその周りの歯のむし歯のリスク、矯正治療をするかどうかなどで判断できる
- メンテナンスがしっかりできるのであれば、無理に抜く必要はない
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